美容専門学校で髪切ってみた

美容専門学校で髪切ってみた

若い頃、どこで散髪してるかでイケてるイケてないが決まる空気があった。そんなもんだからしょっちゅう美容室を変えたりしてて自分がどや顔出来る美容室を探してた。

キユシヨは父親譲りのテンパーも入ってるし髪の量も多い。上手な人に切ってもらわなきゃ収拾がつかんくなるし一回美容師さんと仲良くなると次回行ったときにまた初回と同じテンションで話すのが億劫になることもあって、そんなこんなで美容室を頻繁に変えていた。

ある日たまたま口コミで〇〇の美容専門学校行けばいいやん!と誰かから勧められた。

え?専門学校で髪切ってもらえる?そんな手があるの?と食い入った!

しかもしかもよ!無料で切ってもらえるらしい!それめっちゃいいやん!

無料で専門の人に切ってもらえて〇〇美容専門学校で髪切ってるんだ!ってどや顔まで出来そうな雰囲気ある!やっぱキユシヨオシャレよね~みたいな感ある!

 

と言う事で、出だしから間違って専門学校で髪を切ってもらう事を決めたんだが、

基本的に口コミを信用してたから全くの予習無し!とにかく専門の人が無料でカットしてくれる!という事しか頭になかった。

専門学校は若者の街にある!若者の街に行くだけでそわそわするっつーのに、この専門学校ときたら専門学校だけあって一介の美容室レベルじゃない立て構え。立派過ぎる!
ここで髪をタダで切ってもらえるとはね。ある意味もう一生散髪にお金払わなくて済むって事ですよ!もっと早く知ってればよかった!

ではでは・・

扉を開けようとしたらオシャレなプリキュアみたいな女の子が「ようこそ!いらっしゃいませー!」とドアを開けて招き入れてくれたわけよ!で「どーも、どーも」みたいな感じでしっかりとサービスも行き届いてるんだなぁって思った瞬間

「いらっしゃいませー×10」

なに?この一等賞当たりましたみたいな盛大な感じ!

髪切りに来たんですけど!無料と聞いたから来ただけです!決して専門学校に入校希望者じゃないんです!くらいの勢い!多勢に無勢。圧力だけで走って逃げたくなるくらいの。

恥ずい!恥ず過ぎる!しかも髪の毛みんなカラフルやん!カラフルオシャンテイーやん!

なんか俺、田舎もんのくせに頑張ってオシャンティーになりたくてやってきましたぞい!みていな感じになってない?

一瞬、圧力に任せて引き返そうと思ったけど、そこはプリキュアが目をキラキラさせながら「こちらにおかけください」に完全に飲まれたよね!

そっから恥ずかしくてとにかく平静を装うために「今、俺は髪なんてどうでいい気分なんだけど、まぁどんな髪型だってオシャンティーに決めてみせるぜい!」みたいな顔を気取るんだけど誰も見てないし、もう一瞬で第一印象、田舎もんで定着したと思うのよね!くつがえらない。くつがえせない。そんな機会すら与えてもらえない。お店出て行ったあと「田舎もん帰ったー?」って学生が俺をネタにするのが目に浮かぶ!

で、ちらっと店内見たらお客さん俺しかいなくね?ってくらい美容師しかいないの!美容師30人VS俺一人みたいな構図なわけ。ちょっと待って、これどうゆうシステム?30人が一人づつ、順番待ち的な流れでカットしていくわけ?聞いてないって!その辺聞いてないって!

「あっ担当させてもらいます○○です」つってセーラーヴィーナスっぽい美容師のタマゴが挨拶してきて、ホッとしたんだけどそのタマゴちゃんがまた相当緊張してるわけ。

よくよく考えたら多分ここにいるオシャンティ達は全員タマゴなんだけど、とりわけヴィーナスの緊張がやばいっつーか。「ど、ど、どんな感じに致ししましょうか?」
あんまり髪型考えてきてなかったんだけど自分の中のボキャブラリー全部引っ張り出して
「ウルフみたいな感じ?」これで精一杯!ヴィーナスの緊張もやばいけどウルフキユシヨもギリギリ。

んで、しばらくはヴィーナスのカットに委ねてたわけだけど、しばらくしたらタマゴMENがお好きな雑誌を読まれてください!つって3冊くらい雑誌持ってきた!ちょうどいいや、これ見て場をつなごうって思ったんだけど、しばらくしたら「雑誌はどうですか?」つってまた別のタマゴMENが雑誌持ってくるわけ!え?ここで順番待ちシステムが運用されてるの?雑誌を渡すトレーニングっている?

そんなこんなでそろそろ鏡見たんだけど、あれ?やたら左短くない?気のせい?いやなんか短い気がする!これ言ったほうが良いのかな?でもシステムがわかんない!基本タマゴお任せシステムなんだっけ?いやもう少し様子見よう。今から専門的なスキルの見せどころがあるかも知れないし!ヴィーナスとウルフの我慢比べのような緊張が高まる。心なしかヴィーナスの顔色がすぐれない気が。。それでも一向に見せどころ見せてくれない!言うてもこの中じゃ唯一のよりどころのヴィーナスの顔色悪くなってない?

まだだ!信じろ!この子たちは美容師の専門学生だ!

「ぼらぁちゃんとシルエット見ながらカットしないと取り返しのつかない事になるよ!」

いきなり30歳前後のかす玉ばあさん乱入してきた!タマゴのヴィーナスからハサミ取り上げてウルフの髪をクシャクシャにして頭はたきながらまるでタマゴのミスカットを無かったことにするかの如くウルフの頭をはたいてカット!はたいてカット!を繰り返す!極めつけは「医療ミスはありませんでした!」って勢いで去っていった。

結局、左右対称にされたもんだからこんな短いウルフあるっけ?ってぐらいカットされて、つーかこれ角刈りに近い!無料で角刈りにしてくれたと思って勇ましくタマゴたちに一礼して帰った。

それから数年後、ヴィーナスは立派な美容師になった

かどうかは知らないけど、角刈りにした経験が何かの役に立っていればいいなと思う

 

ハサミ
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